「上司の前だと緊張してうまく話せない」「上司が怖くて仕事に集中できない」「上司が近くにいると萎縮してしまう」毎日顔を合わせる職場の上司が怖くて緊張したり、萎縮したりしてしまうのは何よりもお辛いことですよね。
この記事で解決できるお悩み
- 上司への恐怖心をなくしたい
- 緊張・萎縮しないようになりたい
- 緊張・萎縮する原因を知りたい
この記事では、上司が怖くて緊張・萎縮してしまう人に向けて「上司が怖くて緊張・萎縮してしまう原因」→「「上司が怖い」をなくす3ステップ」→「緊張・萎縮をとくための方法」の流れで解説していきます。
結論
- 「上司は偉い」という記憶を「上司は偉くもなんともない」という記憶に書きかえる。
- 上司と接する前に意図的にリラックスした状態をつくる。
- あえて力を入れてそこから力を入れるのをやめれば自然とリラックス状態はつくれる。
どうしても上司が怖くて耐えられないときは、会社を辞めてしばらくのんびりしてみることも有意義な人生の使い方の一つです。▼こちらの記事を参考にしてみてください。
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「上司が怖い」と感じるのは記憶が影響している
上司が怖くて緊張・萎縮してしまうのはなぜなのか、それを紐解くために、まず、どうして「上司が怖い」と感じてしまうのかを知る必要があります。「上司が怖い」と感じるのは、ある共通した記憶が影響しています。
それは、「上司は偉い」という勘違いの記憶です。
いやいや、ちょっと待って!上司のことを偉いだなんて思ってないよ!という反論もあるでしょう。ですが、意識上では「上司は偉い」と思っていなかったとしても、無意識のうちに「上司は偉い」という記憶が形成されていまっているんです。
近所の小学生を怒らせたところで、あなたに悪い影響をおよぼすことは考えられにくいでしょう。だけど、上司の機嫌をそこねたら「出世できなくなるかも」「お給料を減らされてしまうかも」「上司に嫌がらせをされるかも」と、悪い影響がでてしまうことを想像してしまうのではないでしょうか。
それが、「上司が怖い」という恐怖心につながって、緊張や萎縮を引き起こしているのです。だから、上司への恐怖心をなくすためにやることはただ一つ!
やること
上司は偉いという記憶を書き換える
これが、あなたが上司に抱いている恐怖心を消し去る、根本的で効果的な方法です。さて、「上司が偉い」という記憶を書きかえる具体的な方法を説明する前に、あなたの記憶が緊張や萎縮を引き起こすまでのメカニズムを知っていただきましょう。
上司が怖くて緊張・萎縮してしまう原因
上司が怖くて緊張・萎縮してしまうとき、あなたの脳内では「山でクマに遭遇した時と同じような状態」になっています。なぜ、初めてクマに遭遇したときでも生命の危機を感じるくらいの恐怖を感じることができるのか。そこに、上司が怖くて緊張・萎縮してしまう原因が隠されています。
ファイトorフライト反応が原因?
「ファイトorフライト反応」という言葉を聞いたことはありませんか?私たち動物は、恐怖を感じて危機的な状況がせまると、「戦う(ファイト)か逃げる(フライト)か、それとも、身動きを止めるか(死んだふり)」という機能を、生きのびるために進化の過程で身につけてきたと言われています。
たとえば、山でクマに遭遇したとき、無意識に心拍数が上昇して、体じゅうの筋肉に力が入る、これは、「戦う」か「逃げる」か、その準備のためにあなたの脳が指示をだしているんです。ときには、足がすくんで動けなくなってしまう、これは、身動きを止める(死んだふり)ための準備だとも言えますね。
上司が怖くて緊張や萎縮してしまうのも同じように、あなたの脳が無意識的に「戦う(ファイト)か逃げる(フライト)か、それとも、身動きを止めるか(死んだふり)」の準備をしているからなんです。
扁桃体が緊張・萎縮の指示を出す
では、ファイトorフライト反応はどうやって引き起こされているのでしょうか。答えは、扁桃体(へんとうたい)と呼ばれる脳部位のしわざです。「怖い」という感情をつくりだしているのも「扁桃体」、緊張や萎縮するように体に指示をだしているのも「扁桃体」なんです。
そして、扁桃体は次の3つの情報を統合整理して感情を発生させています。
感情の源3つ
- 五感からの情報
- 視床下部から湧きおこる本能
- 記憶からの情報
たとえば、山でクマに遭遇したとき、五感でクマの姿・かたちを捉えます。そして、記憶の中から「テレビで見たクマの情報」や「動物園で見た凶暴な動物たちの情報」、「おじいちゃんおばあちゃんから言い聞かされてきた情報」など、いろんな記憶をもとに扁桃体が統合整理して「怖い」という感情をつくり出されます。そして、同時にあなたの筋肉にも指示をだす。
上司が怖くて緊張や萎縮してしまうのも同じように、あなたが五感で上司を捉えたとき、あなたの記憶をもとに扁桃体が統合整理して「怖い」という感情をつくり、それと同時に、心拍数を上げたり緊張させたりしているんです。
扁桃体は恐怖心を増幅してしまう
疑問
「クマに遭遇して襲われかけた」という経験がないのに、どうして、初めてクマに遭遇したときでも生命の危機を感じるくらいの恐怖を感じることができるのか。
その答えは、扁桃体が「怖い」という感情を増幅しているからです。これは、人類の進化の過程で生きながらえるために身に着けてきた大切な機能なんです。初めてクマに遭遇したからといって珍しそうに観察でもしていたら他界させられてしまいますからね。
だけど、この「恐怖心」を増幅してしまう機能によって、「上司が怖くて緊張・萎縮してしまう」という困ったことが起きてしまっています。
たとえば、「上司は偉い」という情報が記憶に刻まれていると、次のような増幅ステップで緊張や萎縮を引き起こすことになります。
増幅ステップ
上司に嫌われる・見捨てられる
↓
会社を辞めさせられる・給料を減らされる
↓
ご飯を食べていけなくなる
↓
生命の危機
↓
緊張・萎縮してしまう
つまり、「上司は偉い」という記憶を「上司は偉くもなんともない」という記憶に書きかえてあげれば、恐怖心が増幅されることもなく、緊張・萎縮を引き起こすこともなくなるということです。
「上司が怖い」をなくす3つのステップ
さて、ここまで「上司が怖い」と思わなければ緊張・萎縮することは無くなる、そして、「上司が怖い」という上司への恐怖心をなくすためには、「上司は偉い」という勘違いの記憶を書き換えてやることが効果的だと解説してきました。
この章では、「上司は偉い」という記憶を「上司は偉くもなんともない」という記憶に書きかえるための3つのステップをお伝えします。
3つのステップ
- 上司も従業員であることを知る
- 上司に権限がないことを知る
- 上司も人間であることを知る
Step1:上司も従業員であることを知る
部長も課長も係長も主任も平社員も、雇用契約上みんな「従業員」なんです。そこには上も下もありません。就業規則を見ていただければ分かりますが、使用者と従業員または労働者という言葉しか登場していないでしょう。
つまり、部長も課長も係長も主任も平社員も、新入社員でさえも立場は対等だということです。上司が部下に対して、自分勝手な理由で嫌がらせをしたり、パワハラをしたりすることは許されることではありません。
そんなことしたら、あなたの上司は労働権侵害や人権侵害で、タダでは済まなくなってしまいます。
Step2:上司に権限がないことを知る
上司にはあなたが思っているほど恐ろしい権限を持っていないことを知りましょう。上司の感情ひとつで、あなたをクビにしたり、減給にしたり、評価を下げたりすることなんて許されていません。
あなたの上司に与えられているのは、会社の利益を最大化させるための役割としての職務権限だけです。あなたの人権や労働権を侵害するような権限は何ひとつ持っていません。
つまり、会社の利益を追求するような行動をしていれば、上司があなたに振りかざせる権限は何もないということです。
Step3:上司も人間であることを知る
当たり前のようなお話ですが、あなたの上司もあなたと同じ人間なんです。
- ペットを可愛がっている
- 子育てで悩んでいる
- 植物を育てるのが好き
上司も一人の人間ですから、好みや悩み、苦手なことや趣味など人間らしい一面が必ずあります。そんな一面を探してみて、上司も人間であることを改めて理解することが大切です。
- 上司も従業員であることを知った
- 上司の権限を知った
- 上司も人間であることを知った
そんなあなたに質問します。
「上司は偉い」という記憶を「上司は偉くもなんともない」という記憶に書きかえられていれば、あなたはもう上司が怖くて緊張したり、萎縮したりしてしまうことはないでしょう。
それでもまだ、上司を前にすると緊張や萎縮してしまいそうな人は、次の章で紹介する別のアプローチを試してみてください。
上司が怖くて緊張・萎縮してしまうときの解決法
まだ、どうしても上司を前にすると怖くて緊張や萎縮してしまいそうな人は、逆のアプローチをしてみましょう。かんたんに説明しておくと、「人の感情と体は相互作用する」という仕組みを逆手にとって、上司と接する前にリラックス状態をおくと「怖い」という感情は緩和されるという内容です。
緊張・萎縮までの流れを復習
まず、上司が怖くて緊張したり萎縮したりしてしまうまでの流れを復習しましょう。
緊張・萎縮までの流れ
五感で上司を認識
↓
記憶を検索
↓
感情の付加(恐怖)
↓
身体反応(緊張・萎縮)
あなたが五感で上司を認識したとき、海馬があなたの記憶の中から「上司」についての情報を探します。そして、その記憶をもとに扁桃体が統合整理して「怖い」という感情を増幅させてくっ付けて、それと同時に、心拍数を上げたり緊張させたりしていましたね。
これが、上司が怖くて緊張や萎縮してしまうまでの流れでした。
感情と体は相互作用することを知る
あなたは、「人の感情と体は相互作用する」ということをご存じでしたか?「怖い」という感情が、心拍数を上げたり緊張や萎縮を引きおこすといった体への作用は、もうすでに説明していました。
反対に、体をリラックスさせてあげると、感情を平常心に近づけるという作用もあるんです。たとえば、「大事なプレゼンの前で緊張しているときに、深呼吸をしてみなよ!」と言われたことはないでしょうか。人は体感的に、体の状態が感情に作用することを知っています。
つまり、人の感情と体は相互に作用するんです。この仕組みをつかって、上司と接する前や上司と接しているときに、意図的に体をリラックスさせてあげれば「怖い」という感情はやわらいでいきます。
体の状態を感情に作用させる
五感で上司を認識
↓
記憶を検索
↓
感情の付加(平常心)
↑
身体変化(リラックス)
超簡単なリラックス法をやってみる
上司と接する前に体の力を抜いて、それから上司と接すれば良いとは言っても、意図的に力を抜いたり、リラックスしたりするのは意外と難しいですよね。
そこで、超簡単なリラックス法を伝授しましょう。
超簡単なリラックス法
①足、腹、胸、腕、肩、顔に8割の力を入れる
②力を入れるのをやめる
あえて力を入れてそこから力を入れるのをやめれば自然と力は抜けていきます。上司と接する前や上司と接しているときにぜひ、これをやってみて下さい。
緊張や萎縮がとけた状態で上司と接する機会が増えれば、次第に上司への恐怖心も消えていきますよ。
それでも上司が怖くて緊張・萎縮してしまうときは?
「上司は偉い」という記憶を書きかえようとしても、上司と接する前にリラックスしてみようとしても、どうしても上司が怖くて緊張・萎縮してしまうときは...残念ながら、仕事を辞めてでも上司との距離をとることをおすすめします。心や体を壊してしまうことだけは避けて欲しいですから。
上司との距離をとる①:会社を辞める
上司との距離をとる方法の一つ目は、会社を辞めることです。緊張や萎縮がくりかえされることは心や体への負担がはかり知れません。ある日突然取り返しのつかないことになることだってあります。
そうなるくらいなら、会社を辞めて失業保険や社会保険給付金をもらいながら、しばらくゆっくりしてみるのも全然いいと思います。その間に、資格の勉強でもしてみたり、いろんなところを旅行してみたり、今までできなかったことをやってみるのも良いでしょう。
意外と知らない人が多いんですが、失業保険と社会保険給付金を組み合わせたら、最大で28ヶ月間、毎月15~30万円くらいもらうことができます。そうすれば、生活に困ることなく人生をお休みすることができるんじゃないでしょうか。
実際にあなたがいくらもらえるかは、社会保険給付サポートをやっている退職コンシェルジュに無料相談してみるといいでしょう。
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仕事を辞めて、人生の充電期間を過ごしたり、しばらく人生をお休みしてみたりすることも、長い人生の中で良い経験になることがありますよ。仕事なんて選ばなければいくらでも見つかりますから。
上司との距離をとる②:異動を希望する
上司との距離をとる方法の二つ目は、異動を希望することです。この方法なら、会社を辞めることなく上司をチェンジすることができます。人には相性というものがありますから、違う上司に変わるだけでも、緊張や萎縮が改善される可能性は大いにあります。
「上司が怖いから異動させてほしいなんて言えない」という気持ちも分かります。だけど、会社には、職場の人間関係を改善する義務みたいなものがありますから、遠慮なく希望してもらっていいんですよ!
会社としては、職場の人間関係が原因で心を壊してしまわれるとマイナスなことが多いですから。そうなる前に手を打っておきたいと考えるのが現代の会社の考えです。
上司との距離をとる③:転職先を探す
上司との距離をとる方法の三つ目は、転職先を探すことです。萎縮しながら働いたって何もいいことはありませんから。「上司が怖い」と怯えながら仕事をしていると、あなたの本来の力を発揮できていないのではないでしょうか。
それに、転職先を探すことで「いつでもこの会社を辞めれる」という気持ちになると、自然と今の上司を怖がることもなくなります。すぐに転職したほうが良いというわけではなくて、「今の会社にずっとい続けなくてはいけない」という見えない縛りから解き放たれるために、ぜひ転職先を探してみてください。
上司が怖くて緊張・萎縮していた先輩【体験談】
最後に、私がかつて一緒に働いていた先輩のお話をします。その先輩は、上司が怖くていつも緊張したり萎縮したりしていました。あなたには、その先輩のようになって欲しくありませんから、他人事とは思わないで聞いてください。
20代・男性・Aさん
私がかつて働いていた職場の先輩であるAさん(当時20代後半)は、明るくて優しい先輩でしたが、残念なことにびっくりするくらい仕事ができませんでした。そんな先輩に対して、上司からの当たりがだんだんときつくなっていきました。
上司:「あの資料はもうできたのか?」
先輩:「すいません。今日やろうとしていたところです...」
上司:「期限はとっくに過ぎてるだろ!いつまでかかってんだ!」
次第に、先輩が上司を怯えるようになって、上司を前にすると「また怒られるんじゃないか」と萎縮しているのが見て分かるほどでした。
ある日、先輩は“ある重要なもの”をなくしてします。だけど、上司から怒られるのを恐れて偽装をしてしまったのです。(詳しくはお話しできませんが...)
後日、そのことがおおやけになって、先輩は減給処分に。先輩はお金づかいがちょっと荒かったから減給は大ダメージだったようで、カードローンに手を出してしまったそうです。そのあとはもう火の車だったとか...。
更には、会社に行こうとするとお腹が痛くなるようになって、昼から会社に来ることが増えました。それをあの上司が許すわけもなく怒号が飛びかいます。そうして先輩は、心を病んでしまい会社に来ることさえもできなくなってしまったのです。
上司が怖くて緊張・萎縮してしまっていると、私の先輩のように、ちょっとしたことが原因で負のスパイラルにおちいって、取り返しのつかないことになることだってあります。そうならないためには、さっさと逃げてしまってもかまわないと思います。誰もあなたの人生を背負ってくれるわけじゃありませんから。
会社を辞めて、しばらくのんびりしたっていいじゃないですか。ゆっくりしながら自分の人生を見つめ直してみることで、新しい道が見えてくることだってありますから。
会社を辞めてもお金の心配はしなくても大丈夫ですよ。失業保険と社会保険給付金を組み合わせれば、働かなくても最大で28ヶ月間は給料の60~65%を毎月受けとることができます。あなたが実際にいくらもらえるのかは、退職コンシェルジュに無料相談してみるといいでしょう。
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まとめ:上司が怖くて緊張・萎縮してしまうときは無理をしないこと
以上、上司が怖くて緊張・萎縮してしまう人に向けて、原因と対処法をお届けしてきました。
結論は、上司が怖くて緊張・萎縮してしまうときは、「上司は偉い」という記憶を「上司は偉くもなんともない」という記憶に書きかえてみてください。そして、上司と接する前に意図的にリラックスした状態をつくるように心がけてみましょう。
それでもまだ、上司が怖くて緊張・萎縮してしまうという場合は、あなたの心が壊れてしまう前に、会社を辞めてでも上司との距離をとることをおすすめします。たとえどんな選択をしたとしても、あなたがいきいきと仕事ができるようになることを願っています。
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