もっと明るい性格だったら、楽しい人生が待っていたかもしれない...
自分の性格が嫌でたまらなくて、自分自信を責めていらっしゃいませんか?そんなときどうしたらいいのか。性格を変えるために必要なことを、脳のメカニズムをもとに徹底的に解説していきます。
この記事の内容
- 性格はどうやって出来上がるのか
- なぜ性格を変えることが難しいのか
- 性格を変えるために効果的な方法
性格は変えられるものなのか?
おとなしい性格を変えたいと思っていても、本当に性格を変えれるものなのか不安になってしまいますよね。世の中には、こんなことわざもありますしね。
ことわざ
三つ子の魂百まで:幼いころの性格は、年をとっても変わらないということ。
だけど、安心してください。性格は変えられます。
- いじめっ子だった同級生に久しぶりに再会したら、人を思いやれるようになっていた。
- 怒りっぽい性格だった上司に子供が生まれてから、優しさがちらつくようになった。
- 謙虚で思いやりがあった友達が職場で昇進してから、人を見下すようになった。
良いほうに変わった人もいるでしょうし、悪いほうに変わってしまった人もいるでしょう。どちらにしろ、大人になってから性格が変わった人が周りにいらっしゃるはず。
だから、性格を変えることは可能なんです。
性格はこうして出来上がる
人の性格は、遺伝的な要素が50%、環境的な要素が50%で出来上がっていると言われています。
性格の要素
遺伝的要素:父親と母親から引きついだ性格で、遺伝なので変えることができない。
環境的要素:家庭、兄弟姉妹、友達、学校、職場、国、地方、文化など、取り巻く環境に影響された性格だから、変えることができる。
つまり、あなたの性格の50%は変えられるということを意味します。
ちなみに、この割合は行動遺伝学の「双生児法」という研究法によって導き出されました。
双生児法
性格が「遺伝的要素」と「環境的要素」のどちらから形成されたものなのかを研究するために、一卵性双生児と二卵性双生児の間に差あるかないかを比較して決定しようとする方法。
※一卵性双生児は一つの受精卵から生まれるため、双子の遺伝情報が完全に一致する。一方、二卵性双生児は受精卵がそれぞれ別であるから、一般的な兄弟と同じように遺伝情報が半分程度一致する。
この研究結果から人の性格は、遺伝的要素が50%、環境的要素が50%で形成されているとされています。
全く同じ遺伝子の双子が、同じ家庭で同じ親に育てられたとしても、大人になるにつれて性格に違いが出てきます。
なぜなら...
生まれた時点で「兄と弟、姉と妹」に区別されて、兄は兄として、弟は弟としての自覚をもって、その役割を担って育っていくからです。
そして、小学校・中学校・高校と成長していけば、仲良くする友人が違ってきますし、大人になると職業や職場が違ってきて、人生で体験することは大きく違ってきます。
このような環境の違いが、全く同じ遺伝子の双子の性格に違いをもたらします。このことからも、性格が環境によって出来上がる部分があるということは明白です。
性格を変えることが難しい理由
性格は変えられると言っても、今まで幾度となく大人しい性格を変えたいと思って、たくさんの自己啓発本を読み漁られたことでしょう。
そして、性格を変えることが難しいことに、もう気づかれていると思います。
その理由を知れば性格を変えるために効果的な方法がおのずと見えてきます。
性格を変えることが難しい理由
- 性格は手続き記憶だから
- 無意識の抵抗に邪魔されるから
理由①:性格は手続き記憶だから
記憶には大きく分けると2種類に分類されます。
・陳述記憶
・手続き記憶
記憶の分類
陳述記憶:頭で覚える記憶のことを指します。歴史の授業で習った武将の名前や年号、英語の授業で習った単語や文法、数学の公式や計算方法。他にも、友達と行った旅行の思い出だったり、初恋や失恋の思い出も陳述記憶に分類されます。
手続き記憶:体で覚える記憶のことを指します。自転車やバイク、自動車の乗り方やピアノやリコーダーの弾き方、それから、ボールの投げ方や泳ぎ方など、一度覚えたら忘れないものが手続き記憶です。
車の運転をできるようになりたいからと言って、【自動車の運転方法徹底解説】こう題した本を100回読んだところで、車を運転できるようにはなりません。これが手続き記憶です。
人の性格も同様に、この手続き記憶によって形成されています。
だから、大人しい性格を変えたいと思って、何百冊もの本を読んだところで残念ながら性格は変わりません。車の運転を練習したときのように、最後に紹介する方法を繰り返し実践していく以外に方法はないんです。
理由②:無意識の抵抗に邪魔されるから
こう思って行動しようとすると、脳内では現状を維持しようとする力が動き出します。
それが、無意識の抵抗です。
たとえば、明るい性格に変わりたいから、
こう思い立ったとします。だけど、
このような、やらない理由が次々に生まれてきます。
これが、無意識の抵抗です。
意識上では、「明るい性格に変わりたい」、「オープンな性格になりたい」と思っても、あなたの無意識は、大人しい自分のままでいることが心地よく感じてしまっているわけです。
この無意識の抵抗を回避するのに効果的な技があります。
それは、演技をすることです。
明るくてオープンな性格の人物の演技をすることで無意識の抵抗を回避して、最終的には明るくてオープンな性格に変わることができます。
おとなしい性格を変えたいならやるべきこと
ここまで、「性格が出来上がる仕組み」と「性格を変えることが難しい理由」をお伝えしてきました。ここまでの内容をしっかり理解していただいていれば、やるべきことはもうお分かりになられているでしょう。
やるべきこと
- 明るい性格の人物の演技をする
- 新しい環境をとり入れる
明るい性格の人物の演技をする
明るい性格になりたくて人前で明るく振るまおうとすると、「大人しい自分が明るく振るまうなんて恥ずかしい」という無意識の抵抗に邪魔されてしまいます。
その無意識の抵抗を回避する効果的な方法が演技です。
明るくてオープンな性格の人物の演技をすれば、たとえ、笑われたとしても恥ずかしさはほとんどありません。
なぜなら、ただ演じているだけだから。
ポイントは徹底的に演じることです。芸能人やアニメのキャラクター、知り合いなど誰でも良いので、モデルとする人物を見つけて、次のポイントを徹底的にまねしてみてください。
ポイント
- 表情
- 喋り方
- 歩き方
- 姿勢
1,2週間くらい徹底的に演技していれば、明るくてオープンな性格があなたにしみついてきます。
新しい環境をとり入れる
あなたの性格のうちの50%は環境によって形成されていることは既にお伝えしました。
そして、性格は自動車の運転と同じように手続き記憶によって体にしみこむように出来上がっていくものだともお伝えしました。
- 去年までは頼りない先輩だったけど、課長に昇進してから頼もしくなった。
- だらしなかった学生時代の同級生が、就職してからしっかり者になっていた。
- 今まで大人しかった友達が、転職してから活発な性格になった。
今まで過ごしてきたなかで出会った人、体験した出来事などによって、性格が出来上がったわけですから、性格を変えるためには新しい環境に身を置くことが一番効果的です。
明るい性格になりたいのであれば、明るい性格の人がたくさんいる環境に身を置いてください。
たとえば、
- テニスサークル
- 登山サークル
- 英会話教室
何でも良いので、明るい性格の人がたくさんいる環境をあなたの生活に取り入れてください。
もし今の生活に不満があるのであれば、転職を機に明るい性格を手に入れることを考えてみても良いのではないしょうか。
ただし、無意識の抵抗に邪魔されそうになったら、明るくてオープンな性格の人物を演じてみてください。
まとめ
性格は変えられるものなのか
あなたの周りにも環境の変化とともに性格が変わった人がいるように、性格を変えることはできます。
性格はこうして出来上がる
人の性格は、遺伝的な要素が50%、環境的な要素が50%で出来上がっています。
性格を変えることが難しい理由
- 性格は手続き記憶だから
- 無意識の抵抗に邪魔されるから
性格を変えるためにやるべきこと
- 明るい性格の人物の演技をする
- 新しい環境をとり入れる
脳のメカニズムをもとに、おとなしい性格を変えるために「知っておくべきこと」、「やるべきこと」をお伝えしてきました。
一日でも早く、あなたが理想の性格を手に入れることを願っています。